全国でも有数の観光地「江の島」。
その「江の島」を有する藤沢市は、様々な観光施策を進めています。
近年では「通年型観光」の施策により、アートイベントやナイトイベントが盛り上がっていますよ。

そんな藤沢市の取り組みのうち、今、注目なのが「藤沢市版MaaS」です。
タウンニュースの8月5日号でも、記事になっていました↓↓

今回は、「藤沢市版MaaS」について徹底解説。
5つのポイントで、藤沢市観光の未来を考えていきますよ。
ではでは、最後まで読んでいただけると嬉しいです♪
MaaSって何?
MaaSってなに?
まず「MaaS」という、あまりなじみのない言葉について。

聞いたこともない…
超ざっくり言うと。
「デジタル化によって、あらゆる交通機関をシームレスに繋ぐよ。」ということです。
今も、SuicaやPASMOといった交通系ICカードがありますよね。
ワンタッチで電車にもバスにも乗れて、とても便利。
それも、MaaSの一部です。



便利な時代になったねえ
ただ、MaaSが描く世界はもっと進んでいて。
シェアサイクルやタクシー、レンタカーなども含め、「あらゆる交通機関」を繋ぎます。
そして、それら全ての検索・予約・決済を、ひとつのプラットフォームで完結させることが目標です。
下の図が非常にわかりやすいと思います↓↓


MaaSの実現によって、マイカーがなくても移動に困らないようになるってことですね。
特に、JR東日本がMaaS専門の部署を新設するなど、力を入れています。


MaaSの内容について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください↓↓


観光型MaaSとは?
さらに、現在では「観光型MaaS」という考え方もできています。
交通機関だけでなく、宿泊施設や観光施設も繋ぐことで、観光の利便性を高める、という考え方です。
2021年くらいから、国の支援のもと、様々な自治体で実証実験が行われています。




単に利便性を高めるだけでなく…
交通機関×観光施設をセットにすることで、割引や特典が受けられるなど。
プラスアルファが魅力となっています。
コロナ禍で、大きな打撃を受けた観光業界。
観光型MaaSの取り組みは、観光地を盛り上げるキーワードとして、注目されています。
MaaSのメリット
MaaSを進めることで、あらゆる交通機関の情報をデジタル化して、集約ことができます。



ビッグデータというやつだね
このへんの説明がわかりやすいです↓↓
交通機関のデータを集約することで…
- 利用者のニーズ
- 利用者の動線
- 混雑具合
など、課題の分析がしやすくなります。
MaaSを進めることで、課題発見もしやすくなり…
より便利なサービスの開発に繋げられる!!
というわけですね。
藤沢市版MaaSとは何か
藤沢市は、ウィズコロナ、ポストコロナに対応した観光施策実現のため…
「藤沢市MaaS基盤強化事業」を開始しました。
「観光型MaaS」を進めるぞ!!ってことですね。
とてもわかりやすいので、これを読めばだいたいOKかと↓↓


取組を行う事業者は「小田急電鉄」です。
藤沢市版MaaSの目標は…市域全体の回遊性を高め、市域全体の観光を活性化すること!
この記事では、ニュースからもう一歩進んで。
どのように市域全体の回遊性を高めていくか、事業の狙いを5つのポイントで解説していきます。
藤沢市版MaaS 5つのポイント
藤沢市が事業者向けに公表している、「藤沢市MaaS基盤強化事業公募要領」。
MaaSの新機能実装事業を行う事業者を選定するため、こんなことやってね、というのが書いてあります。
ポイントは次の5つ。
- 公共交通×観光施設 新しい電子チケットを作成
- タクシーやシェアサイクルも含む電子チケットを作成
- デジタルスタンプラリー機能を実装
- 交通系チケットを含む旅行代理店の商品を作成
- 将来のインバウンド獲得に向けたサービス・機能の実装
それぞれの取り組みで、藤沢市がどう変わるのか。
具体的な内容は、これから事業者が考えるので、未知数なのですが…
公募要項等で示されている条件から、藤沢市版MaaSの完成形を考えていきますね。
※具体的な形がみえたので、記事追加しました!


公共交通×観光施設 新しい電子チケットを作成


公共交通×観光施設の電子チケット、実は、既に実現しているものがあります。
そのひとつが、江ノ電が発行している「のりおりくん」です↓↓
- 江ノ電が1日乗り放題になる
- 観光施設や飲食店、お土産処など、58店舗で特典が受けられる。
という、コラボレーションになります。



海の家コラボとか大河ドラマ館コラボのチケットもあるよ



観光におすすめだね
ただ、今回のMaaSの目標は「市内全域の回遊性を高めること」。



北部も面白いところいっぱいあるからなあ


既に、小田急のMaaSアプリ「EMot」がありますが…
対応範囲が狭く、便利!!!というにはまだまだ、という印象。
今回の事業では、小田急電鉄が事業者に決定しています。
EMotの機能を強化していくと思われます↓↓


ちなみに、ロマンスカーが10月から値上げされるのに伴い…
EMotには、紙の切符よりも全区間で一律50円安くなる「チケットレス特急料金」が、導入されます。



活用の機会が広がるね!
タクシーやシェアサイクルも含む電子チケットを作成


タイトルにある、「二次交通」とはなんでしょう。
JTB総合研究所の観光用語集によると、「拠点となる空港や鉄道の駅から観光地までの交通のこと」だそうです。
藤沢市の場合、タクシーやシェアサイクルがメインになりますね。
シェアサイクルについては、既に取組みが始まっています↓↓





市内にシェアサイクルのスタンドが、たくさんできたよね!
今回の事業の目標は、二次交通を含む電子チケットの作成なので…。
電車×観光施設×タクシーやシェアサイクル、といったチケットができるんでしょうね。



湘南はサイクリング最高だから、いいかも♪


特に、藤沢市北部は電車のアクセスが悪いので…。
タクシーやシェアサイクルの割引チケットなどがあれば、回遊性がUPするかもしれませんね。
デジタルスタンプラリー機能を実装


これは、新しい交通施策ではなく…
「新しいイベントやろう!」ってことですね。



観光の活性化に、イベントは必要だよね!
デジタルスタンプラリー自体は、既に行われています。
2022年新春のイベントが、スタンプ帳とデジタルの併用でした↓↓


今回は、MaaS基盤強化事業という新しい取り組み。
市内全域を使った、斬新なイベントを期待!!



個人的には、リアル宝探しもいいと思うんですよね
江の島には「エノシマトレジャー」という人気イベントがあって…
2022年には、日本初の「リアル宝探しカフェ」がオープンしてますし↓↓
2021年には「フジサワトレジャー」として、初めて江の島エリア以外の場所を使いました。
スマホを使った「DX」を活用したイベントです↓↓
観光地の回遊性が高まることで、「フジサワトレジャー」も盛り上がっていくと良いですね♪
交通系チケットを含む旅行代理店の商品を作成


JTBとかクラブツーリズムとか、旅行代理店の商品(ツアー)に、交通チケットを組み込むってことですね。
実は、江ノ島を訪れる観光客は、9割以上が日帰り。
宿泊客を増やすのは、藤沢市の観光で非常に重要なテーマです。



別に、宿泊型観観光を補助する事業もやるよ


交通系チケットも含めた、魅力的な商品で、宿泊客増!!
タクシーとシェアサイクルがセットになってると良さそうな気がする…。
選定された事業者のアイデアに期待ですね!
将来のインバウンド獲得に向けたサービス・機能の実装


「藤沢市MaaS基盤強化事業」とは別に、「藤沢市観光経済再活性化プラン」という計画があります。
これは、コロナでダメージを受けた観光経済を再活性させるぞ!という計画です。
「藤沢市MaaS基盤強化事業」は「藤沢市観光経済再活性化プラン」の一部とも言えますね。
その再活性化プランの中に、「インバウンド施策」というのが挙げられています。
ポイントは5つ。
- 外国人に対してリーチできる動画コンテンツの制作
- 海外旅行会社との連携による観光 PR
- SNS などによる観光情報の発信
- 在日インフルエンサーの招請
- 受入環境のさらなる充実
本題とずれてしまうので、それぞれの中身には触れません。
ただ、MaaS基盤強化事業(交通系の事業)として、扱えるのはどれでしょうね。



5つとも交通の話は書いてなかったです
実現可能かはわかりませんが…
海外のサイトから、直接「のりおりくん」など、お得なデジタルチケットが買えるといいですね。



バックパッカーやってたけど、現地の交通機関を使うのは難易度高いから
馴染みあるサイトで買えると、ホントいいと思いますよ。
まとめ
今回の記事では、「藤沢市版MaaS」を特集。
始まったばかりの事業で、形になるのはまだこれから。
でも、事業者向けの「藤沢市MaaS基盤強化事業公募要領」を読むと、どんなことをやるのか見えてきます。
読み取れる内容は、次の通り。
- MaaSとは、様々な交通機関をひとつのサービスに統合して、移動をより便利にする仕組み(ざっくり)
- 藤沢市版MaaSは、観光施設や宿泊施設のサービスも統合した、観光型MaaS
- 大きな目標は、市域全体の回遊性を高め、市域全体の観光を活性化すること
- 公共交通×観光施設の新しい電子チケットを作るよ、EMotを活用するのかな
- タクシーやシェアサイクルも含む電子チケットを作るよ、北部の交通が便利になるといいね
- 藤沢市全域を使った、デジタルスタンプラリーをやるよ
- 旅行代理店とコラボして、交通系チケットを含むツアーなどを作るよ
- 海外からの観光客に向けた施策を考えるよ
これから、ひとつずつ形になり、交通が便利になっていくのが楽しみですね♪
随時、情報を追っていきたいと思います!
※MaaSアプリEMotの活用が発表されました。
具体的な企画については、別記事で特集しましたのでぜひチェックを↓↓


また、他にも藤沢市は様々な観光施策を進めています。



今後も特集していくよ
成長していく街、藤沢市の未来に注目です!

